Archive for the ‘不動産登記’ Category

相続放棄と分譲マンション

2021-09-10

司法書士に関するニュースでまた面白いものがあったのでここで共有をしたいと思います。

現在、築年数40年を超える分譲マンションが70万戸を超えている。という内容のものでした。

高齢化」したマンションは、住民が減っていることも多いです。ただ、築年数に応じて修繕箇所はどんどん増えていき、修繕費は新築時よりも多くかかります。

住民が減るのに、修繕費が増える。そうです、一人一人の負担は増加するのです。

通常、不動産を購入するメリットは、賃料が掛からないことにより、代金完済後は月々の支払いが少なくなることが挙げられます。

ただ、老朽化したマンションでは、このメリットが無くなってしまうのです。

それどころか、処分したくともできない、負の財産となる可能性すらあるのです。

神戸にも多くの分譲マンション、高層マンション、タワーマンションが多く建てられています。

タワーマンション、いいですねえ、みんなが憧れるステータスになってきました。

ただ、タワーマンションのデメリットも多く報道されるようになってきました。

例えば高額な管理費・共益費というものが挙げられます。

特に超高層のタワーマンションともなると、マンション自体が一つの街のようになっており、コンビニがあったり、ジムがあったり、学習スペースがあったりと住民が利用できる様々な設備が整っっています。

これらの設備は、タダで利用できるわけですが、当然管理費が掛からないことはありません。

全ての設備は劣化していきます、管理人も必要です。

こういった費用は、住民が分担していくのです。

また、こういった費用の負担割合はお部屋の面積であったり、どの階に住んでいるかで変化するようです。

タワーマンションの高層階となると、取得費用も高くなり、こういった管理費も高くなるのです。

十分な収入があり、設備も新しい間は高額な管理費を支払ったとしても得られる利益は大きいかもしれません。

ただ、この高層階を相続した場合はどうでしょう。

新築時に近いタイミングでの相続であれば、高額財産を相続できるためメリットとなるでしょう。

しかし、冒頭に挙げたような老朽化した高層マンションは、誰も相続したくない。

ということも今後ありうるのです。

そうなると、相続人が採る方法は相続放棄です。

負の財産を相続しなくて済む相続放棄ですが、不動産相続の場合は全ての負担がすぐになくなるとは限りません。

不動産には管理義務があるためです。

相続財産管理人を選任し、費用をかけながら不動産を処分するほかないのです。

費用も時間もかかってしまいます。

「価値の少ない財産は自分の代で処分を。」これは私のホームページ内で何度も申し上げています。

それに加えて、「今後負担になりうる財産も自分の代で処分を」これをもっと意識していくことが大切なのかもしれませんね。

 

当事務所では、不動産の処分、相続放棄のサポートに力を入れています。

神戸市以外の方も、気になる不動産がある、債務のある親族が亡くなったという方はお気軽にお声掛けください。

 

空き家対策と地域利用バンク

2021-09-06

相続登記の義務化がだんだんと近づいています。

相続登記が義務化になると、司法書士としては業務が増える可能性が高いため、うれしいニュースです。

ただ、義務化に伴いより複雑な案件に遭遇する可能性も恐らく高くなるでしょう。

たとえば、「相続人間で誰も実家の所有権を欲しいと思っておらず、遺産分割協議が進まない。」

というケース。

相続人間で遺産を取り合うケースであれば、遺産分割調停などの裁判上の手続きへ移行する相続人も出てくるでしょう。

ただ、誰も相続人となりたくないケースではそうはいきません。

誰も何も言いださず、誰かが解決してくれるのを待ったり、相続放棄をする相続人が続出したりという流れは容易に想像がつきます。

預貯金であったり有価証券であれば、相続放棄をすれば終わりです。

しかしながら、不動産には「管理義務」というものが存在するのです。

不動産、特に空き家の場合、誰も管理しなければ劣化していきます。

近隣に迷惑をかけずにただ朽ちていけばいいですが、倒壊で近隣に迷惑をかけてしまうことはよくあります。

それ以外にも、出火したり、不審者が住み着いたりする可能性も大いにあります。

そうです、不動産には管理者が必ず必要なのです。

そしてこの管理義務は、相続放棄しただけではなくならないのです。

ではどうすればいいか。

ベストな選択肢は、再三私のホームページで言っているように「生前に現金化」することです。

これができれば完璧な終活と言えるでしょう。

ただ、施設や病院に長期間入ってから亡くなるという流れが全ての人に当てはまるわけでは当然ありません。

ご自宅で息を引き取るという方も多くおられるのです。

そうなると、処分のタイミングは被相続人が亡くなった後ということになります。

相続人が近くにいれば、処分するのも可能かもしれませんが、昨今では相続人が遠方に散っていることも少なくありません。

処分したくともできないということに繋がっていくのです。

そんな時に利用を検討したいのが、いわゆる「空き家バンク」と言われるものです。

この空き家バンク、空き家を処分したい人がこの空き家バンクに登録し、空き家を利用したい人と引き合わせるというものです。

一般的な売却仲介と異なるのは、母体が公であるということです。

仲介業者というのは手数料商売です。

どうしても売却価格の低くなりがちな空き家の処分に積極的に動いてくれる業者は中々見つからないのです。

長くなりそうなので、今回はここまで。

次回は具体的な空き家バンクの具体的な使い方をご説明します。

贈与の登記と税金

2021-08-16

税理士さんとご一緒にお仕事をする機会が増えているからか、贈与に関する不動産登記案件を多く手掛けるようになってきました。

ただ、私のような司法書士のホームページを見て直接贈与の登記をご依頼いただくお客様も相変わらず多くいらっしゃいます。

例えば、こんなケース。

旦那さんが持っている不動産を、旦那さんが認知症になる前に名義を変えておきたい。

というもの。

現在、終活であったり、認知症対策が世間的にも認知されてきています。

終活。大切なことです。

ただ、司法書士・税理士といった専門家を挟まずにご自身だけでされる終活は危険な場合もあります。

先ほどの例で、贈与による名義変更を司法書士に依頼した場合。

司法書士としては、ご依頼を受けることは簡単です。

不動産登記は、名義が移転する原因があれば書類を作成し、登記申請することは簡単であるからです。

ただ、相続の登記に伴う、贈与税は登記とは全く別の話です。

贈与税とは、毎年の非課税枠である110万円を超える価格の財産を贈与により移転した場合にかかる税金のことです。

不動産の登記名義を移転する場合、多くのケースでは不動産の価値は110万円を超えるため、贈与税は切っても切れない関係なのです。

では、贈与税がかからずに贈与する方法はないのかというと、いくつかあります。

例えば、先ほどお話した基礎控除の110万円を超えない範囲で毎年贈与の登記を行う場合(いわゆる暦年贈与

その他に、よく使われるものとしては、住宅関係の軽減税制です。

・直系尊属からの住宅取得等資金の贈与非課税

・居住用財産の贈与税の配偶者控除

この二つの内、司法書士が扱う案件と密接なのは、二つ目。

配偶者控除です。

これは、婚姻関係20年以上の配偶者から居住用不動産の贈与を受ける場合には、最大2000万円が控除されるというものです。

つまり、最初の配偶者の認知症対策のための贈与登記の場面。

婚姻してから20年以上が経過していれば、贈与の登記を行っても手続きを経て、贈与税がかからなくなるということになります。

ただ、この辺りの手続き代行は司法書士ではできないのです。

また、そもそも居住用不動産として税務署が認めてくれるかについても司法書士では断定できないのです。

つまりこの場面、安全を踏むのなら、司法書士+税理士のタッグで認知症対策を行うべきなのです。

しかし、世間では終活・認知症対策という言葉だけが先行しています。

終活・認知症対策はまず、司法書士へご連絡ください。

あなたのご要望を聞き取り、ベストなプランを一緒に作っていきましょう。

5Gによる、オンラインでの決済

2021-08-04

不動産決済の業務は、まだまだ司法書士のメイン業務となっています。

銀行等の金融機関、時には不動産会社、また時には当事者のご自宅にて司法書士が書類と意思確認をすることで、確実に所有権を移転させていく業務のことです。

現在、司法書士の世界では、この決済業務、実際に現場に行くことが求められています。

そうなると当然、人手が足りないという状況が発生します。

そんな時には、他の司法書士にお願いして代わりに行ってもらうほかありません。(資格を持たない補助者等が代わりに行くことは違反なので。。。)

この決済業務、厄介なのは「日が重なりやすい」ことです。

不動産購入売却は基本的には一生に何度もあることではありません。

そうなると、特に購入される方は俗にいう「良い日」に決済をすることを希望されます。

大安・友引などにどうしても決済が重なってしまうのです。

さらに言うと、不動産会社の多くは水曜日が休みです。火曜日がお休みのところも多いです。

さらにさらに、家賃等々の兼ね合いであったり、会社のノルマがある関係でどうしても月内に終わらせたいという絡みもあり、月末に重なることも多いです。

それらを総合すると、「月末の火水以外の大安・友引」ここまで重なる日は限定されます。

さらに、時間についても午前中に基本的には集中します。

こうなると、人手が足りないのも納得ですね。

 

では、この状況はどうしようもないのかというと、時代と共に変化していくと思います。

例えば、表題にも挙げている5Gなどの情報通信技術の進歩です。

この技術が進歩していけば、実際に現場に行くことが必須ではなくなるかもしれません。

もしそうなれば、それこそ分刻みでの決済ができるようになり、一人の司法書士が何件もの決済現場を管理することが可能になるかもしれません。

これは司法書士業界にとっては革命となるでしょう。

ただ、逆に言うと、決済業務が一部の事務所により独占されることも想定されます。

どの業界でもそうですが、業務が独占されると、費用面がフェアでなくなったり、当事者の立場が弱くなったりと色々不都合が出てきます。

情報通信技術の進歩と共に、皆さんが自由に司法書士を選択できる世界になっていけばいいなと思います。

この5Gが整備されてくると、そもそも不動産会社を挟まなくとも取引ができるようになるかもしれません。

そうなると、手続きを行う司法書士もネットで探して、、、となるかもしれません。

是非そんな素晴らしい時代が一日でも早く来てほしいですね。

暑くなってきましたね。

2021-08-02

8月に入り、かなり暑くなってきました。

司法書士業界は比較的落ち着く時期ですが、今年はありがたいことにバタバタと動き回ることが多いです。

最近、無料相談の内容で、「登記費用について」聞かれることが多いように思います。

時期からすると不動産登記の案件も少ない時期ですが、同じ相談が続く現象はいつものことなので、少しお話しをしておこうと思います。

相談の内容はズバリ、「不動産屋さんから紹介された司法書士の見積もりが高い気がする」というものです。

まず結論から言うと、司法書士費用は司法書士が自由に決められるので、高すぎて問題ということは基本的にありません。

ただ、当然どの業界にも相場というものがあり、そこから逸脱するものは排斥されていくべきです。

しかし、司法書士費用というのは相場というものがあってないようなものです。

なぜかというと、例えば所有権移転一つ取っても、物件が多数になっていたり、権利関係が複雑だったりすると、どうしても費用がかさんでしまうからです。

そうなると、相場を知る上で大切なことは、「司法書士によるセカンドオピニオン」を利用するという方法です。

流れとしては、

1.不動産屋さんから紹介された司法書士の見積もりを受け取る。

2.ホームページ、司法書士会を利用して、他の司法書士に見積もり書を出してもらう。

3.不動産屋さんへ自分が取った、見積もりを見てもらい、司法書士を変更してもらう若しくは金額交渉をする

という流れです。

司法書士業界は、報酬自由化とはいえ、自分より安い見積もりが出てくるとある程度は検討します。

特に、ご自宅を購入する場合、司法書士費用を節約できれば、家電一つ分ぐらいは費用を浮かせることができます。

私の事務所は、「どこよりも安くします」ということは一切言いませんが、ホームページ内の報酬規定は一般の方が見ても分かりやすいことを意識しています。

不動産屋さんからの見積もりがお手元にある状態で、報酬のページを見ていただければ、どれほど高いか、安いかがある程度わかるはずです。

直接事務所へお電話いただいてももちろん結構です。

どの司法書士へ依頼するかを決めるのは、断じて不動産屋さんではなく、お家を買われる、売られる一般の方々です。

私もできる限り、情報を開示し、皆様が公平に司法書士を選べるように努力していきます。

登記費用、手続き内容についてご不明点があるという方は、どうぞお気軽にお声掛けください。

生前贈与のご依頼

2021-07-09

最近、生前贈与登記依頼が増えてきています。

終活であったり、生前整理といったキーワードが世間的にも認知されてきたことが一つの原因かもしれません。

ただ、司法書士が関与する生前贈与はいわば、最後の場面だけです。

「贈与を原因とする所有権移転登記」これができる士業は司法書士だけですが、生前贈与で重要なのは「そもそも贈与した方が良いのか」を検討する段階です。

というのは、贈与には贈与税という税金がかかるのです。

この贈与税、税金の中でも税率が高いものであり、また、元々の計算の基礎となる額も大きくなるため、税額も非常に大きなものになります。

そのため、「ただ今のうちに贈与しておきたい」という程度の漠然とした希望だけでするのは危険な手続きなのです。

最近多く依頼を受けた生前贈与の案件もその多くは税理士先生のご紹介が始まりでした。

相続時精算課税制度、配偶者控除などの税制を用いながらより負担の少ない形での贈与を実現していく中の最後の手続きを私が行ったということです。

ただ、それでは「司法書士は手続きだけをするのか」というと必ずしもそうではありません。

例えば、今回依頼を受けた案件では、税制の他、「遺留分」の対策、「後の相続人での紛争を防ぎたい」というご要望もあり、税理士先生とご一緒して、手続きのご説明を行いました。

遺留分であったり相続問題というのはやはり私たち司法書士のフィールドになります。

この場合には、司法書士も税理と同じく、手続き選択の際に頼れる専門家となるわけです。

では、結局どこに最初に相談すればいいのかというと、「一番実現したいことによって変わる」というのが一応の答えとなります。

例えば、「相続財産が多いので、相続税の対策を今の内からしたい」という場合は、先に税理士の先生を訪ねた方が話は早いです。

税金の面ではなく、「相続人に音信不通の人がいるため、今の内から何とか解決したい」であったり、「前妻との間に子供がいるから相続で揉めないようにしたい」等々、法律的にスムーズな遺産承継を目指したい場合は私たち司法書士を頼っていただいた方が確実です。

これはあくまで「最初に頼る先生はどちらか」というだけであり、税理士の先生に依頼してもどこかで司法書士は登場しますし、私の事務所へ最初に来ていただいても、いずれは税理士の先生と連携することになります。

大切なことは「自分だけでは決めない」ことです。

世の中には色々な専門家がいます。

ご自身の希望を実現するためには、世の中に多くいる専門家を上手く活用することが大切です。

「どこに相談していいかわからない」という方はまず、当事務所の無料相談をご利用ください。

 

登記のオンライン申請と「空申請」

2021-07-02

現在、多くの司法書士登記申請をオンラインで行っております。

当然ですが、最初からオンラインの方式があったわけではなく、情報通信技術の発展などが理由で、平成17年ごろからオンライン申請が開始されました。

今となっては、管轄の法務局に申請に行く必要がなくなり、一部の登記を除いては全国各地どこの法務局にも即時に登記申請を行うことができます。

ただ、このオンライン申請、開始されてすぐに今のように普及したわけではありませんでした。

平成17年に制度が開始されてもほぼ利用されることがなかったそうです。

その理由は、公的個人認証の普及率が著しく低かったことが原因です。

具体的には、個人のお客様で「電子証明書」を発行できる人がほとんどいなかったのです。(これは今もそうですが)

平成17年当時、登記のオンライン申請は、個人の登記申請人が電子証明書を発行できることが必須でした。

電子証明書を発行できる個人がいなかった以上、登記のオンライン化も全く進まなかったというのが当時の実情でした。

潮目が変わったのは、平成20年。

オンライン申請に「特例方式」という方式が登場したことでオンライン申請は大きな転換点を迎えました。

特例方式とは、登記申請はオンラインデータで行うものの、添付書類である印鑑証明書・権利証などは郵送や持参などの方式を認めるというものでした。

これにより、電子証明書がなくとも印鑑証明書などの従来の本人確認でもって登記申請が可能となったのです。

これにより、事実上、オンライン申請を行えない登記は数を減らしますが、それでもすぐにオンライン申請が普及したわけではありません。

その理由は様々ですが、その一つに「空(から)申請の防止」があります。

登記は、申請日と申請番号が非常に重要であり、登記を申請した順番により登記順位が決定します。

そこで、オンライン申請を悪用し、実際の取引前に登記申請だけ行い、添付書類は後から追完することが技術的に可能になってしまったのです。

それを防止するために、オンライン申請の際は「登記原因証明情報」と呼ばれる、登記原因が起こったことを証する書面だけはオンラインデータで先に送ることを要求したのです。

そして平成20年当時のオンライン申請の審査は非常に厳しいものでした。

軽微な記入漏れであっても、空登記を防止するために取下げを求められるという事案が起こってしまったのです。

ミスがなければいいじゃないかという声も聞こえてきそうですが、オンライン申請でなく、書面で申請した時よりも当時は審査が厳しくなっていたようです。

そうなると、少しでもリスクを回避するためにはオンライン申請をしない方が良いと考える司法書士・金融機関が出てきたのです。

そして現在も、特にベテランの先生は「オンラインは融通が利かないから危険」と考え、書面で申請をしているそうです。

このように、「空登記の防止」という理由のため、審査が厳しくなりすぎたのがオンライン普及の足かせとなっていました。

現在は、書面であってもオンラインであっても同じような審査がされるため、多くの司法書士はオンラインを用いているということです。

このように、司法書士業界の歴史を調べてみるのも面白いものです。

これからは、オンライン申請も次のステージに突入するはずですので、しっかりと研鑽に励みたいと思います。

司法書士とブロックチェーン

2021-06-30

相続登記や所有者の住所変更登記が義務化されることはこれまでなんどもお話をしてきました。

これは、当事者が所有者のみ或いは、相続人のみで完結する登記であるため、義務化の当事者が少なくなるため可能になったのかもしれません。

ただ、本来、不動産登記の登場場面の代表と言えばやはり不動産取引の場面です。

不動産を売却する・不動産を購入するという場面で司法書士が関与し、登記申請を行います。

具体的には、印鑑証明書であったり、権利証を確認し、登記意思が間違いないことを合わせて確認していきます。

そして登記意思・申請書類に間違いがないことを確認した後、お金の動きにゴーサインを出し、その後お金の流れを確信した後登記申請を行うのが現在の司法書士のお仕事です。

 

住所変更登記等が義務化になるに伴い、住所変更登記・相続登記などは簡易的なやり方が普及していくことが予想されます。

ただ、一部の登記が簡易化すれば、他の登記も簡易化されることが予想されます。

そこで登場する技術がブロックチェーンと呼ばれるものです。

例えば、不動産取引の場面でブロックチェーンを絡めると以下のような流れになるかもしれません。

・売主買主で売買契約を行う。

・登記に必要な書類等をお互いで確認する。

・取引内容をネットで登録する。

・ビットコインなどの仮想通貨でもって決済が実行される。

・登記申請が同時に完了する。

このようになる可能性があるようです。

そうです、不動産取引の場面で司法書士が登場しないのです。

こうなってしまうと、不動産取引を業務の中心としている事務所は大きな打撃を受けるでしょう。

私のように、成年後見業務であったり、債務整理業務もやっている司法書士であればこのような流れになってもすぐに経営が傾くことはないかもしれません。

ただ、経営が傾いた事務所は必然的にこれらの業務に流れ込んでくることが予想されるので、私としてもより新しい業務を勉強していかないといけないなと感じております。

 

さて、このように司法書士業務が打撃を受けるというのが、第一の予想なのですが、うまく適応すれば業務を広げていくことも可能なはずです。

例えば、先ほどの場面で、取引の完了画面の登録で司法書士がきっちりと関与していったり、当日来られない売主買主にしっかりと意思確認をしたりと、関与出来得る場面はまだまだ残るはずです。

登記申請などの機械的に処理できる部分に士業が必要なくなる流れを防ぐことは恐らくできないでしょう。

上手くテクノロジー・ITに適応した司法書士になっていきたいと強く感じました。

所有者不明土地のその先

2021-06-28

現在、所有者不明土地が社会的な問題になってきています。

その対策として、相続登記義務化というのも直近で始まることとされています。

相続登記の義務化に伴って、住所の変更登記であったり氏名の変更登記も義務化されていくことは先日記事で書いた通りです。

ただ、この所有者不明土地問題は、相続登記だけが問題という訳ではありません。

少し、毛色は違うかもしれませんが、有名な「淡路の平和の大仏」これが解体されるニュースも関係があると言えるかもしれません。

この大仏問題、詳しい解説は省きますが、要は大仏を建てた方の相続人たちが大仏を管理しきれなくなり、相続放棄等を経た結果、解体という流れになったようです。

これは、大仏という大きな建物があったために早急な対処が必要となり、解体ということになったのですが、土地だけであればこうはなっていません。

それこそ、相続人・関係者が関わりたくないような不動産となっている土地は多くあるのです。

例えば、共有者が複数になっている土地。

売るにしても貸すにしても関係者が増えすぎた土地には価値がなくなっていきます。

こんな場合に、不動産屋さんが共有持ち分の一部を買い取り、半ば強引に共有持ち分を集めていくこともあります。

これは、あまり良いように感じないという方もおられるかもしれませんが、そうとも言ってられない土地も多いのが現状なのです。

このように共有者が多岐に渡っている不動産でも、土地所有権の放棄制度などが整備されていけばどうでしょうか。

固定資産税の支払いであったり、境界の問題で負担が永遠に続いていくぐらいなら、無料で公に引き取ってほしいと考える方も多くおられるでしょう。

(これは無理かもしれませんが、価値の残っている不動産の放棄であれば、ふるさと納税の扱いにしてあげるなどすれば盛り上がるかもしれませんし。。。)

いずれにせよ、何か問題を抱えている不動産を放置してもその価値は下がっていく一方です。

私の事務所でも、どうしようもない不動産の処分を手伝ってほしいという依頼が来ることがあります。

良くてプラスマイナスゼロというケースも正直多くあります。

この理由はやはり、私のような司法書士であったり、不動産屋さん、場合によっては弁護士さんが登場しなければこういった土地を処分することができないのが現状であるからです。

たとえ、持っている不動産に価値がなくとも、労力をできるだけ少ない形で公に所有権を集中させていく法整備が必要になってきているのでしょう。

この所有者不明土地問題に関連する法整備が今後さらに進んでいくことを期待したいと思います。

配偶者居住権の登記が。。

2021-06-25

配偶者居住権

民法等の改正により、最近登記ができるようになった新しい権利です。

司法書士業界でも、よく話題になる旬な登記です。

基本的なパターンとしては、夫婦の内の片方が亡くなった時にこの権利が登場します。

例えば、旦那さんが亡くなり、相続人は配偶者と子どもさんという場合を考えてみましょう。

不動産を所有している方が亡くなった場合には、相続登記が必要です。

今回の例では、相続登記のパターンとしては、

1残された奥さんの単独所有

2子の単独所有

3奥さんと子の共有

この三つのパターンが考えられます。

この3パターンの中で、不動産に引き続き奥さんが住む場合、1を選択することが奥さんにとっては1番立場が安定します。

自分の不動産に自分が住むという形になるためです。

ただ、このパターンにはデメリットがあり、奥さんの財産が増加するため、相続税の問題であったり、手続きを奥さんが亡くなった時にもしなければいけなかったりといくつかマイナスの面があります。

では、2のパターンはというと、手続き面、税金面では1に比べるとメリットがありますが、次は奥さんの立場が不安定になってしまいます。

所有者はあくまで子になるため、売却をすることも理論上可能になってしまうためです。

そのため、中間択として3のパターンを選ぶこともこれまで多くありました。

3のパターンのデメリットとしては、仮に売却をする場合などに、当事者が多くなってしまうため、奥さんと子に紛争があった場合に処分できなくなる可能性が出てくることが挙げられます。

そこで配偶者居住権の登場です。

配偶者居住権とは、例のパターンでは、所有者は子に、しかし、奥さんはそのまま住み続けてもいい。さらに奥さんの権利も安定する。という1.2のいいとこ取りのような状態を作り出せる権利です。あくまでイメージとしてはですが。

 

さて、今回この10日に関して疑義があったので、法務局へ照会をしていました。

当然、他の権利に比べて通達・判例も少ないため、登記が可能かを問い合わせたような形ですが、なぜかかなり怒られてしまいました。笑

これから通達等が出て、改めて確認してみようと思います。

今度はなんとか怒られないように穏便に進めたいと、反省しました。笑

 

当事務所では、変わった登記、調べても分からないような登記であっても全力で案件にあたることを約束します。

他の事務所でできないと言われた、煙たがられたという方もお気軽にお声掛けください。

 

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