神戸新聞のニュースで、兵庫県新温泉町の高齢者大学「宇都野学園」と「とちのみ学園」の書道教室で学ぶ生徒さん達が作品展を開いているそうです。
高齢者大学については、少し前からよく耳にするようになりました。
平均寿命が年々伸長しており、高齢期が長期化しています。
医療や社会保険制度の充実が主な理由ですが、高齢期が長くなると、認知能力の低下を多くの方が経験することになります。
現代の医療でも、低下してしまった認知能力を引き上げる術は基本的にはありません。
認知能力の低下を緩やかにすることが主な目的になっているのが現状です。
施設に入所し、親族のサポートがあるので生活には不安がないという方もおられるかもしれませんが、圧倒的に少数です。
多くの方は、認知症になった後の財産管理に何となく不安がある、遺言・相続に関して漠然とした不安があるはずです。
実際、私が出入りしている高齢者施設等での質問は、漠然としたものが多いです。
そして、認知能力が低下してからの相談になると、その不安はさらに曖昧なものになっていきます。
自分の不安を具体的に意識できる間に、司法書士等の専門家に相談してみることが大切なのです。
さて、高齢者大学で学習される方は「生涯学習」を目指しているのだと思います。
この生涯学習、高齢者が実際に行っている内容には以下のようなものがあるようです。
・健康法、栄養学
・運動、スポーツ
・趣味的なもの(書道、料理等)
他にもありますが、このように健康に生きるため、楽しく生きるための学習が大きな割合を占めています。
当然、健康が大切であるのは分かっていますが、身体の健康だけが伸びていくのでは十分ではありません。
また、認知能力の向上が現代医療では難しいのは前述のとおりです。
では、どうすればいいのか。
不安を事前に取り除くというのが、現状の最善策なのです。
具体的には、任意後見制度であったり、遺言書の作成、家族信託の利用です。
しかし、これらの制度は名前だけあるいは名前すら知られていません。
内容の知らないものを利用することに警戒感を抱くのは当然です。
そうなると、これらの制度を学習する他に選択肢はないのです。
生涯学習の中でこれらの制度を学習しないのはあまりにもったいないです。
健康に生きるため、生涯学習をしている方は、無用な不安を解消し、精神的にもより健康的に生きることを目指しましょう。
当事務所は、こういった制度を学びたいという方も大歓迎です。
出張で制度を説明してほしいという方は是非ご連絡ください。