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一度書いた遺言って書き直せるの?

2020-07-28

遺言を書くことに抵抗がある方の中には、「今、どのように相続させたいかは決まっているが、将来的にはどうしたいそこまで考えていない。」という方も多いのではないでしょうか。

確かに、自分の最後の意思表示である遺言を軽い気持ちで作るべきではありません。

しかし、特に相続人間での紛争が起こる可能性がある場合、最も避けなければいけないのは、遺言等を残さずにこの世を去ることなのです。

基本的に、遺言さえあれば、相続人は遺言にしたがって財産を相続します。つまり、遺言を遺すことは、相続人間での不要な紛争を未然に防ぐことを意味するのです。

では、今回は、「一度書いた遺言の撤回・変更」についてお話しようと思います。

遺言は、撤回や変更が想定されたもの。そう考えることができれば、少しでも遺言を作ることへのハードルが低くなると思います。

遺言の撤回は民法1022~1024条にその方法が示されています。

まず、1024条に「遺言者は、いつでも、遺言の方式に従って、その遺言の全部又は一部を撤回することができる。」とあります。

この「遺言の方式」というのは、自筆証書遺言・公正証書遺言等の遺言の方式を指します。しかし、公正証書遺言で作成した遺言を自筆証書遺言で撤回することも、その逆も可能だとされています。

つまり、遺言者は、遺言を遺した方式に縛られず、どの方法でも遺言を撤回・変更することが可能となります。

具体的に、撤回する旨の遺言を作る場合は以下のような文言になるでしょう。

「遺言者〇〇は、令和〇年〇月〇日、自筆証書遺言により下記財産を長男〇〇に相続させる旨の遺言をしたが、本遺言書をもってそれを撤回し、下記財産は次男〇〇に相続させる。

 財産目録 〇〇銀行普通預金・・・・」

これが一番シンプルな遺言の撤回方法です。

また、このように「撤回」の文言が明示されなくとも、民法1023条により、後の遺言と先の遺言が矛盾する場合は後の遺言が優先されます。

つまり、先ほどの例で、

「遺言者〇〇は、下記財産は全て次男〇〇に相続させる。

 財産目録 〇〇銀行普通預金・・・・」

としただけでも、長男への相続させる意思は撤回されたものとみなされ、次男が相続することとなります。これが撤回・変更方法の二つ目です。

最後の方式は主に自筆証書遺言でイメージしやすい方式です。

民法1024条は、「遺言者が故意に遺言書を破棄したときは、その破棄した部分については、遺言を撤回したものとみなす。遺言者が故意に遺贈の目的物を破棄したときも、同様とする。」

とあり、つまり遺言書を故意に破り捨てたり、燃やしたりすれば遺言は撤回されることになります。これが最後の方式です。

このように遺言には元々様々な方式での撤回・変更が予定されています。つまり、「現状の」意思表示をするものが遺言なのです。

遺言の作成は、これから義務に近いものとして認識されてくるでしょう。将来起こるかもしれない相続人間での無用な紛争を避けるためにも是非遺言を遺すことを早めに考えましょう。

遺言の作成はもちろん、遺言の撤回・変更についても是非ご相談ください。

戸籍の改製でヒヤリ(昭和23年改製)

2020-07-22

パスポートの取得などのため、自分の戸籍謄本を見たことがある方は多いと思います。

現在の戸籍謄本は横書きで世帯ごとに作成がされています。

まだ未婚の方は、ご両親とあなたが載っており、結婚していればあなたと配偶者が載った戸籍が作成されているはずです。

今となっては当然のように感じるかもしれませんが、昔からこのような形ではありませんでした。

分かりやすい変更点から言うと、昔は縦書きで戸籍が作成されていました。また、記載は当然手書きでした。

しかし、その戸籍が横書きになり、またコンピューターで文字が出力されるように変更がされてきたのです。

その変更のことを「改製」と言います。そしてそれぞれの改製前の戸籍のことを「改製原戸籍(かいせいげんこせき・かいせいはらこせき)」と呼びます。

もし親族の方の相続手続きをされたことがあるという方は「はらこせき・げんこせき」というのを聞いたかもしれませんが、それはこの改製原戸籍の略称です。

司法書士は職業柄、被相続人の出生から死亡までの一連の戸籍を集めることがよくあります。私もこれまで多くの戸籍を集めてきたので、正直分からないことはあまりなくなってきました。

しかし、相続登記を申請した際にヒヤリとする経験をしたことがあります。

法務局より、「小鴨先生、これ戸籍足りてないんじゃないですか?」とのこと。何度もチェックしたはずなのに、血の気が引きました。

「とりあえずそちらに伺います!!」と言い、法務局へ。

担当の方から戸籍を見せてもらうと、僕が集めた最後の戸籍に「昭和23年法務省令第27号により昭和○年○月○日○○戸籍改製」の文字が。

一瞬ヒヤリとしましたが、この改製日で改製がされているとすれば矛盾する点があり、調べていたことを思い出し、担当の方へ説明。(電話の時点で思い出せばよかったのですが、パニックになっておりました)

「ああ、簡易改製か。すいません、こちらの見落としでした。」と担当の方から言っていただき、こちらの書類に不備はなく、一件落着。

この簡易改製とは、昭和23年の戸籍法改正により起こる可能性がある現象です。

昭和23年の戸籍法改正により、日本の戸籍は「家」単位での作成から現在の形である「世帯」ごとの作成に変更されました。

つまり、それまでは祖父母、兄弟等をまとめて家単位で戸籍が作成されていたものを、1つの夫婦及びこれと氏を同じくする子のみに分けて作成し直しをしたのです。

しかし、この改製時点で、死亡・離籍・分家などにより既に1つの夫婦及びこれと氏を同じくする子のみの形になっていた戸籍については新たに戸籍を作成せず、「改製したことにした」のです。

この取り扱いを簡易改製と言います。

私は、この知識を最初は知らなかったのですが、提出した戸籍をチェックする際に改製されているとすればおかしい点(具体的には改製前に出生して死亡した子の記載が残っていた)があったので調べていました。

しかし、事前に調べていても法務局からの電話には慌ててしまいました。このあたりは経験を積んで、落ち着いて対応していきたいと思います。

後見人届出でひと悶着。

2020-07-15

本日は朝から被後見人の方がお持ちの金融機関に出向いて、後見人の届け出をまとめて行いました。

成年後見の制度はかなり普及してきたように思いますが、まだまだ金融機関ごとの足並みが揃っていないなと感じました。

例えば、本日最初に伺った都市銀行では、後見人の届出及び届出印の登録、通帳の再発行についてはその場で行うことができましたが、キャッシュカードの受取については後日ということでした。

郵送での受け取りが可能かを聞いたのですが、不可能とのこと。このご時世に何度も支店に出向かないといけない手続きは正直どうなのかなと思いましたが、必要書類についてはある程度想像通りでした。具体的には、届出印、後見登記事項証明書、身分証。記入しないといけない書類はいくつかありましたが、手続きのスピードとしてもスムーズでした。

二つ目はゆうちょ銀行。口座を作成した支店でなくても手続きできるのは大きなメリットですが、手続きの時間は非常に長かったです。2時間程度。必要書類は都市銀行と同じものでした。

三つ目は信用金庫。手続きの時間は早かったのですが、とにかく記入する書類が多く、これは一般の方なら負担になるだろうなと感じました。

また、信用金庫が他と大きく違ったのは、後見人の印鑑証明が必要だったことと、一部本人の署名を求められたことです。(今回は保佐類型だったため。)

後見登記事項証明書と免許証等の身分証があれば正直印鑑証明は必要ないのではないかと感じましたが、渋々納得しました。

しかし、本人の署名を署名を求められたことには納得がいきませんでした。行員さんの話によれば、保佐類型であれば署名が可能ではないかということでしたが、そもそも論点が違うように感じます。

保佐人が単独でできる制度でなければ、同意権・代理権を与えた意味がありません。(今回はもちろん金融機関への手続きについて代理権があります)

また、このような対応が続くのであれば、後見申立時に無理やり後見類型にしようとする事案がいつまで経っても減らないように思います。

保佐類型・補助類型が増えていけば、被後見人等の残存能力をできる限り活用することができます。

本人の残存能力を活用し、できる限り本人ができることをさせようとしているご家族・お医者様・施設の方々の努力に応えるためにも、こういった対応は早急になくなればいいなと強く思います。

(私の場合は、担当してくださった方が非常に良い方で、本人のご署名が不可能であることを理解していただけたため、署名は私のものだけでいいということに決着しました。)

愛猫紹介②

2020-07-08

久々に愛猫紹介の続きをしていこうと思います。

今日ご紹介するのは、ナイン♂です。

ナインがわが家に来たのは、僕が高校生の時です。高校の休み時間に校舎の間で親猫からはぐれていたところを保護しました。

保護した日は、授業中にクラスを自由に歩き回り、人も怖がらずに社交的でした。

しかし、今では病的なまでのビビりになってしまい、一部の猫にもおびえる毎日を過ごしています。

大きな音を出さなければ写真のようにカメラを見てくれたりと大人しいですが、細心の注意を払わなければいけない子です。

このナインはみんなが寝静まった後、家の中を探索するのが好きなのですが、運悪く気の合わない猫と出会ってしまえば、家中にナインの唸り声が響きます。

幸い、ケンカになったりしたことはまだありませんが、ナインが心穏やかに探索できる日は少ないです。

わが家に来た時のように、他の猫とも仲良くしてくれればいいなと思います。

超高齢化による無縁社会の到来

2020-07-01

総務省統計局の国勢調査によると、日本人の生涯未婚率は2015年の時点で男性約23%、女性で約14%となるそうです。

それに加え、離婚率の上昇・社会の高齢化により、全世帯に占める単身世帯の割合は2010年に3割を超え、2040年には約4割に迫るとの予想がされています。

身体が元気なうちはそれでも大丈夫かもしれません。しかし、最後まで誰の手にもかからずに死んでいくのは不可能と言えます。

単身世帯でなければ、病気に罹った時あるいはケガをした時には、当然ですが家族が助けてくれます。また、病気・ケガといった直接的に支援が必要な場合だけでなく、各種補助金や社会的なサービスを受けたい場合の手続きも単身世帯であれば全て自分で行わなければなりません。そもそもそういった情報にも敏感になっておく必要もあります。

 

では、現在あるいは将来的に単身世帯となる場合はどのようにして社会と繋がればいいのでしょうか。

その対策はいくつかありますが、まずは「養子縁組」をする方法です。

養子縁組を行えば、養子は実子と同様に扱われることとなります。そのため、直系血族間と同様に、扶養義務・成年後見等の申立権・相続権などが発生します。

単身世帯であっても、同居あるいは近くに住んでくれる方を養子に迎えることができれば、「家族として」無縁状態を脱することができます。

しかし、当然ですが、養子を迎えるのはなかなかハードルが高く、養子縁組を用いた犯罪があるのもまた事実です。

 

そこで、違う対策として「任意後見契約・見守り契約・死後事務委任契約」というものがあります。これは、任意後見契約等の契約を結び、「契約でもって社会と結びつく」方法です。

任意後見契約を結ぶことにより、病気や怪我があった場合の身上監護、認知症になった場合の財産管理を受任者に任せることができます。

これも養子縁組同様、信頼できる人を見つけることが必要となりますが、養子にするのと比べると相続権が発生することも、氏の変更といった問題もなく、制度上のハードルとしては低いです。

しかし、この制度はまだまだ普及していません。理由はいくつかありますが、心理的なハードルが高いことが一つ挙げられます。

日本においては、自分の生活における不安を契約で解決することにまだまだ抵抗があります。

自分に何かあったらどうなるのだろうと漠然と考えている方は多いにも関わらず、その不安を契約により解決しようとする方はまだ多くないのです。

しかし、前述のように現在の日本における家族の在り方は、昔とは大きく異なっています。

従来、「家族で助け合っていた問題」は「契約により専門家に任せる問題」に変わってきているのです。

今はまだ冷たいように感じるこれらの制度ですが、これからの十数年でこの感覚は変わっていくはずです。今できることを考えていきましょう。

 

自分の将来の生活に不安を抱えている方は是非一度ご相談ください。今回挙げた解決策に加え、信託等の他制度を組み合わせ、あなたに合ったプランを提案いたします。

 

 

意外と短い??相続におけるタイムスケジュール

2020-06-23

相続が発生した場合には、いくつか意識しなければならない期限があります。

期限の早いものから順に、「相続放棄の熟慮期間」、「準確定申告の提出期限」、「相続税の申告期限」です。

この期限はそれぞれ、3か月、4か月、10か月となっています。

これらの期限があるため、よく「相続登記はいつまでにしないといけないのですか?」といった問い合わせがありますが、相続登記そのものについては今のところいつまでにしなければならないという期限は設けられていません。

しかし、上記の三つの期限は相続登記とは別に迫ってきますので、できる限り早急に手続きを行う必要があります。

まず最初に訪れる期限は3か月の「相続放棄の熟慮期間」です。この期限内に相続人がしなくてはいけないことは「相続人の確定」「相続財産(債務)の調査」「相続放棄を行うかどうかの決定」です。

詳しい手続きについては当HP内に記載しておりますが、相続手続きにおいて一番意識しないといけないのはこの3か月という期間です。

なぜかというと、この期間に手続きをしなければ、たとえ望まない場合であっても相続人となる可能性が高まってしまい、多額の債務を抱えてしまうことも考えられるからです。

また、この期間は家庭裁判所で手続きすることで延長することもできます。じっくりと時間をかけ、自分にとって相続する方がいいのか悪いのかを精査するようにしましょう。

 

次の期間は4か月の「準確定申告の提出期限」です。

この期間は全ての相続において意識するものではなく、「被相続人が確定申告を行う必要があった場合」に意識する期間です。被相続人が事業をやっていた、賃貸不動産を持っていた等の場合はこの期間も意識する必要があります。

 

最後は10か月の相続税の申告期間です。

この期間は、相続財産の評価、各種税制上の特例を調査、そして遺産分割協議等を行った結果として確定した相続税を申告・納付するための期間です。

当然、10か月の間に遺産分割協議がまとまらないケースも多いですが、その場合でもこの期間内に申告を行う必要があります。(その場合は、法定持分での相続があったものとして申告し、後に更正)

一つ注意点としては、遺産分割協議がまとまっていなかった場合は、相続税算定のため各種税制上の特例が使えない場合が多いため、一時的に多額の相続税を納付しなければなりません。

つまり、遺産分割協議は10か月以内に終えておく方が金銭的な負担も少なくなると言えます。

 

以上が相続において意識すべき期間です。皆様参考になさってください。

 

追記として、前述のように相続登記自体はこれらの期間に拘束されずいつでも行うことができます。

しかし、この3か月、4か月、10か月のタイムスケジュールをこなしていれば、通常は「相続登記が行える」状態になっています。しかし、登記を行えるのに行わなかった結果、さらなる相続が発生してしまい、いつまでも相続手続きが終わらないことも多々あります。

相続登記だけを放置するのはあまりにもったいないので、もしそのような状況である方は一度お声掛けください。

改正相続法について②~自筆証書遺言の方式緩和~

2020-06-19

遺言の方法としてよく用いられるのは「公正証書遺言」と「自筆証書遺言」です。

本来、遺言とは、遺言書の全文を遺言者自身が自書する「自筆証書遺言」という形式が原則であったはずです。

しかし、現在は多くの場合、「公正証書遺言」が用いられるようになっています。

その理由はいくつかありますが、まず、様式面での縛りが大きいことが挙げられます。自筆証書遺言に関する民法の条文は第968条です。

 第968条 自筆証書によって遺言をするには、遺言者が、その全文、日付及び氏名を自書し、これに印を押さなければならない。

 2 前項の規定にかかわらず、自筆証書にこれと一体のものとして相続財産(第997条に規定する場合における同項に規定する権利を含む。)の全部一部の目録を添付する場合には、その目録については、自書することを要しない。この場合において、遺言者は、その目録の毎葉(自書によらない記載がその両面にある場合にあっては、その両面)に署名し、印を押さなければならない。

 (3 加除変更方法について)省略

ちなみに、この第968条2項が今回の改正により新設された部分です。以前はこの条文がなかったため、相続財産が多岐にわたる場合であっても全ての財産を自書する必要があったのです。

つまり、相続財産が多岐に渡る方はこの時点で自筆証書遺言による遺言方法を敬遠していたのです。

しかし、今回の改正により、相続財産のリストをワープロ等で作成することが可能となりました。これは自筆証書遺言を遺言の選択肢とする上で大きな改正と言えるでしょう。

少し話は変わりますが、公正証書遺言による場合、公証人に支払う手数料は相続財産の額によって決まります。つまり、相続財産が多岐に渡る方が公正証書遺言により遺言を作成した場合は、手続き費用が高額になってしまう可能性が高いのです。

今回の改正により、自筆証書により遺言書を作成した場合は当然ですが費用はかかりません。

また、自筆証書遺言によった場合、問題となるのは、様式面だけではなく、保管方法やその後の検認といったものもあります。

しかし、この部分についても今回の改正により、「法務局での遺言書保管制度」がこの令和2年7月より開始されます。この制度を使えばこれらの問題も解消されます。

つまり、今回説明しました様式上の緩和と合わせると、公正証書遺言と同じような効果をより簡単に、廉価に行うことができる可能性があります。

当事務所では、従来の「公正証書遺言」はもちろん、今回改正のあった最新の方法での「自筆証書遺言」もサポートしています。

自分にはどの方法があっているのか、お問い合わせだけでも結構です。是非お声掛けください。

マチネの終わりに

2020-06-16

本日は、私の好きな本をご紹介したいと思います。

それは、平野啓一郎さんの「マチネの終わりに」という本です。

主人公は天才ギタリスト蒔野。その蒔野とジャーナリスト洋子の間ですれ違う二人の愛情と心の葛藤を描いた恋愛小説です。

この小説のあらすじを書くことはしませんが、特に気に入っている部分だけ引用したいと思います。

 

  「人は、変えられるのは未来だけだと思い込んでる。

   だけど、実際は、未来は常に過去を変えてるんです。

   変えられるとも言えるし、変わってしまうとも言える。

   過去は、それくらい繊細で、感じやすいものじゃないですか?」

   平野啓一郎「マチネの終わりに」より

 

この言葉は、主人公・蒔野が作中、口にする言葉です。「過去を変えられる」というのは私の中で今までにない感覚でした。人は目標を立てることによって「未来」をよりよいものにしようとします。

しかし、未来を創ることは過去を変えることにも繋がる。こう考えることで、嫌な経験を良い経験に、何でもない出会いを人生を変える素晴らしい出会いに変えることができます。

似たような言葉として「人間万事塞翁が馬」という言葉がありますが、この言葉とは決定的に違うと感じました。

人間万事塞翁が馬という言葉は、人生の出来事が幸か不幸かの判断がその時点ではなかなか判断できないという意味であるのに対し、蒔野の言葉は、未来への働きかけによって「過去を積極的に変えることができる」という強い意志を感じます。このあたりが私の心に強く残った理由です。

また、この言葉は作中、蒔野の口から2度登場しますが、洋子との関係が絶妙に揺れ動くタイミングで使われています。もしこれから「マチネの終わりに」を読もうと思う方は是非この言葉に注目して読んでみてください。

この作品は去年、福山雅治さん主演で映画化され、今年DVDが発売されています。私もDVDを先日入手しましたので、時間を見つけて鑑賞したいと思います。

他にも好きな書籍がありますので、またご紹介できる機会があればと思います。

事実婚夫婦の財産はどうなるの?

2020-06-09

現在、日本において、離婚件数は結婚件数の約3分の1になっているそうです。

よく巷では「離婚率30%」とか「3組に一組は離婚している」などと言われますが、結婚数に比しての離婚数が約3割というだけなので、正確ではありません。

しかし、これらの統計から「必ずしも結婚を必要としないカップル」が増加しているのはおそらく間違いないでしょう。

例えば、お互い離婚し、すでに子供たちは独立しており、このまま老後を一人で過ごすのは寂しいので一緒に住んでいるカップル等が考えられます。

この場合、仮に婚姻関係を結ぶと、お互いの財産を相続する際にすでにいる子供たちとの相続関係が複雑になってしまいます。

当事者の意向としては、「お互いの財産を一緒に暮らしている間は使っていき、死亡後は子供たちに財産を遺してあげたい。でも、パートナーと同時に死ぬことは基本的にはないので、パートナーが生きていくのに不自由ない程度のお金は残して死にたい。また、自分が認知症になった場合の財産管理はパートナーに任せたい。」このようなことを思い浮かべることが多いでしょう。

この時点で、権利の動きとしては非常に複雑です。

婚姻関係を結んでしまえば、シンプルな動きにはなりますが、自分の財産がパートナーの子供にも流れていくことになり、死亡した順番により財産の動きが全く変わってしまいます。またパートナーの子供に財産が流れていくこと自体わざわざ望む方は少ないと思います。

そこで、信託を利用することで意向通りの財産承継を実現することが可能となります。

お互い自分の財産を、「子供に遺す部分」と「パートナーに遺す部分」に分けてそれぞれ遺したい相手と信託契約を結びます。それにより、相続発生前から財産を分けることが可能となります。

また、相続前から信託契約をすることにより、認知症によって財産が凍結することもありません。

信託契約の詳しい説明はここではしませんが、信託は、事実婚等の本来相続関係にはないカップルを救う可能性があります。

当事務所は、この他にも様々な関係性の信託契約に精通しております。「このままだと自分の財産はどうなるのか」といった問い合わせからでも構いません。是非お気軽にお問い合わせください。

 

愛猫紹介①

2020-06-02

5月末~6月、多くの地域・施設で自粛期間の解消が発表され徐々に街や駅などにも活気が戻ってきたようです。

少しずつ、外に行く機会も増えていくはずなので、徐々に生活リズムも元に戻さないといけないなと感じております。

さて、この自粛期間中は各家庭でTVゲームをしたり、読書・趣味に打ち込んだりと様々な時間の過ごし方があったと思います。

私の家には、前回紹介した愛犬の他にも、ペットが多くおり、基本的には自宅で退屈することはありません。

特に愛猫たちの気ままな生活を見ていると、気持ちも和らぎます。

猫たちにとっては、自粛期間で家族が揃っているのは嬉しいのか、常に誰かに抱かれたまま満足そうにしていました。

その中でも、この自粛期間で生活が堕落してしまったのが、今回紹介するこいつです。

ポン♂(チンチラゴールド)

この自粛期間中は、極端に運動量が減っており、常にこのような状態でした。消費カロリーは減っても摂取カロリーは減らさないタイプなので以前にも増して丸くなったようです。

自粛期間が明け、家族が自宅に居る時間も減るため、これからはこのような生活はできません。どうか早く適正体形に戻ってくれればと思います。

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