司法書士の業務は様々です。
私のように多くの業務分野を手掛けている事務所は、景気の動きにより、扱う業務の割合が大きく変動します。
例えば、好景気の時であれば、「不動産取引」「会社の設立登記」といった事業の拡大やマイホーム購入というようなお仕事が増えていきます。
逆に、景気が悪い時は、「債務整理」「任意整理」「自己破産」「会社の解散登記」といった案件が増えてくるのです。
当然、今はというと・・・・
不景気の時の業務が多く舞い込んでいる状況です。
ただ、今回の不景気は先が読めない時世によるものです。
本来、債務整理・任意整理という業務はスピード感が大切です。
その理由は、特に任意整理の場面では、先方の消費者金融との交渉がメインの業務になるからです。
任意整理というのは、要は「将来利息をカットしてもらうお願い」です。
このお願いをする以上、速やかに債務調査を行い、速やかに提案をしていくことで先方さんの態度も軟化していくのです。
ただ、このご時世、収入が安定しない方がどうしても増加しています。
たとえ、収入の見通しが立たないという方でも「自己破産」「個人再生」といった裁判所を通じた手続きは避けたいという方が多いのです。
ではどうすればいいのかというと、これも依頼者との面談内容やご状況次第ですが、任意整理の和解交渉が不利になるリスクをご説明したうえで、時間をかけて任意整理を行っていくことになります。
現在の日本の状況は非常に悪く、以前の状況にいつ戻るのか、はたまた戻らないのか、誰にも予想できません。
ただ、個人的な見解としては、「底は抜けた」ようにも感じます。
そうなると、時間をかけて粘っている間に活路が見える方も出てくるはずです。
一番ダメな選択肢は、「誰にも相談せずに粘る」という選択肢です。
司法書士のような資格者が間に入っていれば、金融機関は、「訴訟手続き」という最終手段には中々踏み切りません。
あくまで先方も、時間をかけてでも回収したいと考えているからです。
司法書士に依頼している以上、返済の意思はあると判断されるので、活路を見出すまでの時間を得ることができるのです。
現実逃避、連絡無視、訴訟にも出頭しない。
こうなると、家計はすぐに詰んでしまいます。
私の事務所でなくとも結構です。どうか一日でも早く司法書士へご相談ください。
どんな事務所へ訪問しても状況が悪くなることはありません。
まずは専門家へ相談し、この窮地を抜け出す策を一緒に考えましょう。