司法書士は、ご有無の様々な場面で戸籍謄本・除籍謄本という書類を目にします。
一番よくある場面としてはやはり「相続登記」「遺産承継」の場面です。
これらの手続きでは、亡くなった方の出生から死亡に至るまでの連続した戸籍が求められます。
今日は、この連続した戸籍についてお話をしていきます。
例えば、昭和20年7月21日に生まれた方が、去年の令和2年7月21日に亡くなったとしましょう。
そしてこの方は以下のような人生を歩んでいました。
・出生後、養子縁組に入っている。(昭和25年1月)
・養親が転籍している。(昭和30年2月)
・1度目の結婚(昭和42年3月)
・離婚(昭和56年4月)
・2度目の結婚(昭和60年5月)
・戸籍の改製(平成18年6月)
・令和2年7月死亡
以上のような場合、連続した戸籍は何通になるでしょうか。
答えは、約7通です。
まずは、出生から養子縁組までの1通。
養子縁組後、転籍までの1通。
転籍から結婚までの1通。。。という風に、本籍地が変わったり、戸籍の筆頭者が変わると戸籍は新たに作られるのです。
そのため、この7通というのもタイミング・自治体によって変化してきます。
さて、この7通。同じ役場で集められれば楽ですよね。
仮にこれらの戸籍作成が同じ役場でされていれば、一度市役所等に行くだけで戸籍はすべて集まります。
しかし、特に結婚・離婚等の場面では、他の役所に戸籍がまたがることが多いです。
そうなると、各役場へ行くか、郵送での手続きをする必要があります。
近くの役場なら負担は少ないですが、遠方の役場へ郵送手続きとなると、かなりの時間がかかります。
さらに、郵送での手続きでは、説明が口頭で出来なかったりと、慣れていなければ中々難しいです。
この辺りは、私たち司法書士の得意分野です。
集めた戸籍が正しいかどうか見る力も必要です。
たまにあるのが、役所に出してもらったもので戸籍は揃っていると考えて、自分で相続登記申請をしたが、戸籍が不足しており一度取り下げた。というケース。
今はネットなどが普及していますが、それでも何度か役所へ行き、法務局へ相談に行き、と何日もかけた手続きがやり直しになることもよくあるのです。
そうなると、せっかく司法書士へ依頼せずに節約したのに、何をしているのか分かりません。
司法書士が行う業務は、ほぼすべてが手続き代行であり、本人でもできることを代わりにやっているだけです。
当事務所では、自分でやるにはどうすればいいのかということについては無料でご説明しています。
その労力と司法書士費用を比べて依頼を検討するのが本来の形だと感じるからです。
相続手続き等で疑問がある方は是非当事務所までご連絡ください。