昨日、神戸新聞のネットニュースにて、神戸西署の女性警察官が大麻を所持していた男性を現行犯逮捕したとの記事がありました。
最近では、芸能界での薬物汚染をよく耳にしますが、身近な神戸にも薬物の脅威は近づいているのだなと感じました。
さて、大麻や薬物の検挙のシーンというと、家宅捜索であったり、某TV番組(〇〇24時)での、複数の警察官による薬物検査のようなシーンを想像します。
しかし、この女性警官は「ソフト職質」で男性を逮捕したようです。
女性警察官が男性に声をかけた理由は、午後11時に無灯火で自転車を運転する男性を発見し「夜中に無灯火はおかしい」と感じたことがきっかけだそうです。
そして「防犯警戒で回っています」と優しく声をかけ、所持品検査にこぎつけたようです。
もし、大麻を所持しているのであれば、その程度の声掛けで所持品検査に応じるとは思えませんが、男性は「声を掛けられたときにダメやと思った」とのことです。
このニュースを読んで、改めて、声掛けの重要さを感じました。
逮捕された男性は、犯罪者ですが、それが薬物の場合は「患者」でもあります。
止めたくても止められない、そんな時に、優しく声を掛けてくれた人がいたから、この男性は薬物を断つチャンスを得たのです。
また、このニュースを読んで、私たちの仕事にも共通点があるなと感じました。
私は、司法書士として債務整理にあたっています。
当然、借金をする理由は様々あり、避けられない事情により債務超過の状況になっている方もおられます。
しかしその反面、借入の理由が、ギャンブルであったり、ローンやリボでの商品購入が止められないといった方も多くいらっしゃいます。
もちろん、こういった理由であっても、債務者の方が犯罪者ということを言いたいのではではありません。
ただ、中毒性・精神へのダメージというものを考えると、治療が必要な「患者」であるとは言えるのではないでしょうか。
薬物中毒の場合は、治療の施設に入り、強制的に薬物から離れ、生活を立て直していきます。
ギャンブル中毒での債務整理はというと、司法書士等の専門家に依頼することで、ブラックリストに入り、借金が出来ないような環境になります。
ブラックリストに載ることは、ギャンブル・浪費癖がある方にとっては、治療施設の役割となるのです。
こういった理由で、債務超過に陥っている方が周りにおられましたら、是非、優しく声を掛けて、専門家への依頼を促してみてください。
治療の第一歩は、周りからの優しい声掛けです。