司法書士にとって、相続登記は業務の中で大きな柱であり、当事務所でも数多く受任しています。
基本的には、被相続人(亡くなった方)の出生から死亡までの戸籍謄本関係を取り寄せることから業務が始まっていきます。
戸籍謄本は、一つの役所で全て取れるとは限らず、婚姻の時に本籍地を変えている方、住所を変更するように何度も転籍をしている方などもおり、どれぐらいの労力で収集ができるかはやってみないと分かりません。
他にも、被相続人が亡くなってから何年か経過してしまっている場合、最後の住民票が取得できないことがあります。
この場合、亡くなった人と登記簿に載っている方が一致するかが分かりません。
登記簿には、住所氏名は載っており、亡くなった方の最後の住民票が取れないとなると、一致する情報が氏名しかありません。
この状況で、無条件に相続登記を認めてしまうと、「同姓同名の人の不動産を勝手に相続登記」できてしまいます。
当然、法務局がこんなことを認める訳がありません。
では、どうするのかというと、「上申書」を使います。
登記における上申書とは、主に、一部の添付書類が取得できなかったり、一般的なケースではない事例で用います。
内容は事例ごとに当然異なりますが、「一部の書類が不足していますが、登記をしても御庁にご迷惑かけないことを確約します」みたいな内容になります。
この上申書に、本来は求められていない権利証であったり、固定資産税の納付書などの所有者でしか持ちえない書類を添付して登記を行っていくのです。
これが相続登記における上申書の登場場面です。
さて、この上申書、出てくる場面は他にも様々です。
例えば、前回の記事でお話した「清算結了登記の抹消」という変則的な会社の登記、裁判所提出書類の作成の際にも作成することがあります。
しかし共通点は、何かの手続きが問題ないことを申請者側が一部確約する文書です。
そのため、このような書類を作成するこちらも責任を持って作成しなければなりません。
関係者への聞き取り、お持ちの書類の確認、場合によっては法務局との打ち合わせを経て上申書を作成していくのです。
っというように、上申書の作成はとても難しいです。
ただ、報酬に反映できるかというと難しいことも多いです。(笑)
理由はやはり、受けてみないと上申書が必要かが分からない点、苦労して作った上申書は法務局への出し切りで、登記が終わると何も残らない点があります。
この点はどうしようもないので、仕方ないかなあとは思いながら、日々上申書を作成しています。
当事務所では、相続登記の中で変則的なものも多く扱っており、依頼者のご負担を極力減らし、手続きを行っております。
まずは当事務所の無料相談を利用し、相続登記が自分で出来るかを確かめてみましょう。
当事務所は、手続きの説明も無料で行っております。