司法書士の仕事には事務仕事が意外と多く、書類作成が占める割合がかなり大きかったりします。
日々登記業務や、裁判所へ提出する書類を作成しているのですが、その作成方法は司法書士の事務所によってバラバラです。
例えば私の事務所のように業務支援ソフトを使っている事務所。
現在では業務支援ソフトの数も増えてきており、価格競争・品質向上が進んできて、かなり楽に仕事を行うことができています。
私のように1人で事務所を行なっている司法書士であればほぼ業務支援ソフトは必須と言えるでしょう。
理由は、書類作成が素早くできるということもありますが、ミスの起こる可能性をかなり下がることができることが大きいです。
大人数の事務所であれば、たとえワードで書類を作成したとしても複数人で書類をチェックできるためにミスをマンパワーで減らすことが可能です。
しかし1人事務所ではそれができません。
業務支援ソフトを使えば、不動産の情報などは登記情報から引き写してくれますので、その部分のチェック時間は大幅に削減できます。
チェックするのは自分で情報を打ち込んだところだけで済むためにミスの起こりうる部分が最初から少ないのです。
このようにスピード面、安全面でメリットが大きい業務支援ソフトですが、デメリットは当然コスト面です。
比較的価格が下がってきたとはいえ、やはり数十万円単位の費用が必要となります。
この辺りを危惧してか、少数ではありますが業務支援ソフトを導入していない事務所もあります。
そういった事務所では、複数人でのチェック体制はもちろん、これまで使ってきた書式の貯金が大きな財産となります。
パソコンのデータの中には数十年間使ってきた申請書の書式がたっぷり蓄積しており、これらを実際の実務にあてはめて使っているようです。
このシステムで業務をしているのは、必然的にベテランの先生が多いということになります。
私のように、駆け出しの司法書士には到底できない業務スタイルです。
一見時代遅れのように思えますが、このシステムには業務支援ソフトに頼っている事務所にはできない強みもあります。
それは極々珍しい登記などが登場した場合です。
業務支援ソフトは一般的に、多く登場する形式を使いやすくしています。
変則的で、一生に一度出てくるかどうかというケースには中々対応していないのです。
つまりこういうときには経験がものを言います。
私もどうしても困った時には、前の事務所の大先生に力を借りたりしています。
どのシステムで仕事をしようと、そのシステムが全てではありません。
色々な力を借りながら、効率よく業務を進めていきたいですね。