債務整理の手続きを受任した場合、司法書士が最初に行うのは、「受任通知」の発送です。
この受任通知、どのようなものかというと、実はそれほど大したものではありません。
A4の紙一枚です。
さらに、時効の援用であったり、重要な書面を送る場合は、少なくとも書留、多くの場合は内容証明郵便を用いるのですが、この受任通知はそうでもありません。
普通郵便、もしくは業者によってはFAXでもOKです。
実はその程度の書類なのです。
しかし、この受任通知1枚で、債務者の方にとっては多くのメリットが受けられるのです。
まず、一番大きなメリットは、「債権者からの取り立て、連絡が来なくなる」
ということが挙げられます。
借金の返済に苦しんでいる方の多くは、債権者(金融業者)からの連絡が苦痛になっています。
「今月も遅れてしまった、いつ連絡が来るのかな」と考えているだけでも精神衛生上よろしくありません。
司法書士等の専門家が受任通知を送ることにより、以降の連絡は司法書士にされることになり、この辛い状況を打破することができるのです。
これが第一のメリットです。
第二のメリットは、「過払い金が発生している場合は時効が一旦延長される」ことです。
このホームページ内でも少し触れていますが、現状過払い金が発生している方は少なくなっており、仮に発生していても消滅時効が迫っているという方がほとんどです。
その場合、この受任通知を送ることで消滅時効が成立するまでの期間を6か月間延長することができるのです。
これが第二のメリットです。
第三のメリットは、「債務調査をスムーズに行うことができる」ということです。
債務整理をする場合に重要となるのは、総債務の調査です。
どれだけの債務があって、その内いくらが元金で、利息はどれだけ発生しているのかを正確に調査する必要があります。
しかし、この手続きは支払いを続けながらするのは難しいです。
当然ですが、返済することで変動しますし、かけた日数が多くなれば利息が増えていきます。
そこで、司法書士が受任通知を発送することで、一旦全ての返済もストップするため、債務の調査がスムーズに行えるのです。
これが第三のメリットです。
このように、債務整理の手続き第一歩としての受任通知には様々な効果があります。
特に最初に挙げている、債権者からの連絡・督促が司法書士にされることになるのは非常に大きなメリットです。
「自宅に書類が来たらどうしよう」「家族にバレたくない」
といった事情をお持ちの方も多いでしょう。
債権者としても、債権を回収するべく、支払いが止まってしまうとそのような行動をとるしかないのです。
どうか、そういう状況になってしまう前に、司法書士に相談してみましょう。
当事務所では、完全無料での相談をしておりますが、債務整理に関する問い合わせはやはり多いです。
ご自身だけではなく、周りに困っている方がおられる場合も是非一度お問い合わせください。