単身者の債務整理について

現在、多かれ少なかれ借金・借入がある2人以上の世帯の割合は約4割と言われています。

単身世帯ではその約半数である20%ぐらいと言われています。

2人以上の世帯では、住宅ローンが発生する可能性が高くなるためにこの割合となっているのでしょう。

借金の額についても、単身世帯の借金有り世帯の平均額は350万円程度であるのに対し、2人以上世帯では1500万円もの借金額が平均値となっております。

額・割合共に2人以上世帯の方が高くなっているのが分かると思います。

ただ、これらのデータから2人以上世帯の方が債務整理が必要かというとそうでもありません。

というのは、住宅ローンが絡んだ借金の場合は、消費者金融での借入に比べて金利が少なく、ほぼ全ての場合は担保が付けられており、借金の額と同じぐらいの価値があるマイホームを購入しているため、借金の額=家計での純負債額とはならないからです。

しかし、消費者金融での借入の場合は、担保という考え方がないため、借金の額=純負債に近づいてしまうのです。

こうなると、最初のデータも意味が変わってきます。

基本的には、家計での純負債が多くなればなるほど家計は逼迫し、債務整理が必要となります。

なぜかというと、仮に借金が300万円あるが預貯金が150万円ある方と、借金は120万円だが貯金が全くないという方であれば後者の方の方が債務整理が必要と言えるからです。

また、日々かかる生活費等も2人以上世帯の方が一人当たりの費用という面では安くすることが可能です。(お子さんがいらっしゃる場合は、そうとも言えませんが)

その点、単身世帯は確かに、借金をしている方の割合も借金の額も少ないかもしれませんが、なかなか家計の支出を減らすところで苦労したり、体調面等の問題で働けなくなると一気に家計が厳しくなったりと早めの債務整理が必要と言えるのです。

「自分一人だから最悪何とでもなる」「今は何とかなってるので問題ない」このように考えられている方は多いと思いますが、これまで説明したように、一気に状況が悪くなる可能性があるのが単身世帯の怖い所なのです。

特に単身世帯の方は「何とかなっている間」に司法書士への相談をおすすめします。

他にも、配偶者がいらっしゃる方で、専業主婦・専業主夫の方も注意が必要です。

こういった方々も、基本的には収入がお小遣いもしくはパートでの収入に限られると思います。

この場合も、収入の多くが借金返済という状況に陥ってしまうと、一気に状況が悪化することが考えられます。

そしてこの場合、配偶者・家族にバレることを恐れるかもしれませんが、バレる可能性は状況が悪化するとどんどん高くなります。

理由は、金融機関等からの督促が自宅に届く回数が純粋に増加するからです。

そういった状況になる前に、司法書士に相談しできる限り隠密に債務整理をしてみましょう。

 

今回は、債務整理が必要なタイミングについて、単身世帯と2人以上世帯で分けてお話をしました。

債務の状況的には単身世帯の方が良いことが多いですが、状況の悪化スピードは単身世帯の方が早いです。

是非ご自身で解決できている間に司法書士にご相談ください。

 

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