このご時世からか、会社の解散をするという方が増えています。
基本的には、会社の解散をすると、債務の清算、残余財産の分配等を行っていきます。
その中の流れで、債権者保護手続きをしなければなりません。
債権者保護手続きとは、会社に対して債権を持つ債権者が知らない間に会社がなくなることを防ぐための制度です。
具体的には、官報で公告をしたり、把握している債権者に通知を送ったりする必要があります。
会社の解散をする以上、債務超過である会社も多くあります。
債務超過である法人が解散してしまうと、債権を回収することができなくなってしまうかもしれません。
そこで、会社法などの法律では、債務超過になる会社の解散・清算の場合、特別清算であったり、破産手続きをとることが求められます。
破産については皆さん何となくイメージができるかと思います。
このホームページ内でも、任意整理・自己破産などについては多くの記事を書いていますが、その企業版ということを行います。
一方、特別清算については少しイメージが難しいかもしれません。
特別清算は和解型と協定型に分かれます。
和解型は、各債権者と個別に債権放棄などの合意を結び、裁判所の許可を得て、その和解に効力を発生させる手続きです。
協定型とは、個別の和解ができなかった場合に、債権者集会をして、3分の2の議決権を得て、債務を清算する手続きです。
文字で書くと難しいかもしれませんが、要は、半沢直樹のタスクフォースがやっていたようなことを特別清算では行ってきます。(かなり違いもありますが、あくまでイメージです)
っというのが、会社の解散からの流れで、これは多くの司法書士が関与していきます。
しかし、今回は、珍しい「清算結了の抹消」でした。
要は、清算業務が終わってないので、再度清算業務を行いますという登記をしなければならないのです。
ただ、今回のケースは「財産ではなく債務が残っていた」パターンでした。
一度清算を終えた会社に債務が残っていると、債務超過になることが濃厚です。
そうなると、先ほどお話をしたように、特別清算か破産をしなければならず、通常の清算ができないのではないかという疑義がありました。
そこで、法務局に照会していますが、やはりそこを突かれました。
ただ、今回は、法人格回復後、すぐに債務引き受けを行うため、債務超過にはならないことが確定しています。
こういったことを盛り込んで再度照会をしています。
さてどうなるか。。。