このご時世で、病院・介護施設等には中々出入りできません。
しかし、やっと一部の施設・病院での面会規制が緩和されてきたため、成年後見についての相談が増えてきました。
1番よくある相談内容は、そもそも施設の方々への成年後見制度の説明であることが多いです。
何となく成年後見という言葉自体は耳にするようになっていますが、詳しい類型であったり、後見人は何ができるのか、報酬はどのように決まるのかといったことはあまり認知されていないように思います。
病院の職員さん、介護施設のケアマネさんに制度を理解していただくことが制度普及の第一歩ですので、依頼があれば丁寧にご説明することを心がけています。
さて、制度の説明をしたケアマネさんなどからは、次のステップとなる質問がよく来ます。
それは「結局いつ、成年後見制度を利用すればいいか。いつ司法書士に連絡すればいいのか。」というタイミングについての相談が寄せられます。
その場合、まず、司法書士への相談のタイミングからご説明します。
司法書士への相談タイミングは、施設利用者さん・入院患者さんが自分1人だけでは金銭管理が難しくなっている、若しくは難しくなることが予想される段階でご相談いただければと思います。
例えば、現状は自分で金銭管理ができてはいるが、たまに通帳やカードを紛失する。であったり、多額の現金を引き出して現金で管理する癖があるという方です。
通帳・カードの再発行は何度も繰り返すと、手続きを敢えて難しくするという金融機関もあり、そうなると再発行ができず、施設利用費等が滞ってしまうことにもなり得ます。
また、現金での管理をしたがる方は、紛失となった場合、普段介護を行っているケアマネさんや親族の方を疑ってしまい、紛争となることも考えられます。
このような場合、あらかじめ司法書士へ相談しておけば、これらの問題が表面化する前若しくは表面化してすぐに制度利用を図ることができます。
また、あらかじめ対象者の方と顔を合わせておくことで、財産の引き継ぎで拒否反応を示す可能性も下げられます。(それでも拒否する方もおられますが、、、)
以上の理由から、基本的には「困る前」に司法書士へ相談しておき、対象者と面談をしておくことでスムーズに制度利用に移ることができるのです。
では、実際に制度の申立てを行うタイミングはいつがいいのでしょうか。
それは、先ほど書きましたように「問題・紛争が表面化する前〜表面化」のタイミングがベストです。
しかしそのタイミングは、成年後見制度に精通した司法書士とケアマネさんや親族さん等との話し合いや本人さんの見守りから導き出すものです。
まずは頼りになる司法書士へ相談し、ベストなタイミングでの制度利用を目指しましょう。
問題が起こった後、専門家を探すのでは後手後手になってしまいます。
当事務所は、成年後見制度の説明、本人さんへの出張面談も無料で行っております。
どうぞお気軽にご相談ください。