興味深いニュースを見つけました。
主にわいせつ教員問題の対策のため、教員が懲戒免職になった場合に解雇理由を官報に記載することになるようです。
この官報、私たち司法書士にとってはよく目にする刊行物ではあります。
しかし、一般の方の多くは一度も見たことがないのではないでしょうか。
この官報ですが、実はほぼ毎日発行されています。
内容の多くは、法律の公布であったり、政府・官公庁からの報告、地方公共団体からの入札のお知らせなどです。
要は公からのお知らせなどが主な内容となっています。
さて、この官報には自分の名前が載る可能性もあります。
良い時も悪い時も官報に載る可能性があり、それぞれの代表例をご紹介します。
まず良い時は、司法書士等の一部の資格の合格者は官報に掲載されます。
このため、司法書士の合格者の中には、自分の合格の記念として官報を購入される方もおられます。(私はしっかり忘れていました)
逆にあまり官報に載ってほしくない時にも載ってしまいます。
その代表は、自己破産の場合です。
自己破産を行う場合、債権者に対して破産手続きが開始されたことを知らせなければなりません。
当然、手続き開始の際に債権者の一覧表を作成し、宛名シールを作成し、裁判所へ申し立てます。
しかし、把握していない若しくは失念している債権者がいないとは限りません。
そこで、自己破産の手続きが開始されたことを官報にて公示するのです。
そうすることで、債権者一覧に記載がされていない債権者が破産手続きに参加する機会を与えることができます。
これが自己破産における官報の持つ役割です。
他には同じように、会社の資本金を減らす手続き(減資)、失踪宣告の際にも官報が利用されます。
理由はどれも自己破産の時と同じです。
債権者であったり利害関係人が手続きに異議を唱える機会を与えることが官報の役割となります。
さて、話が横道にそれました。
教員の問題に関して、官報が利用されることは私も賛成です。
特にわいせつ事件の場合、被害者の児童・生徒は一生傷を抱えることになります。
にも関わらず、懲戒免職になった教員が他の自治体で教員として採用されている状況は正直あり得ません。
官報に載ることが人権侵害等とおっしゃる方もおられるようですが、被害者の人権は先に侵害されています。
さらに、官報に載ったからといって他の仕事までできなくなるわけでもありません。
教員以外の仕事しかできなくなる、これぐらいのハンデを背負うのは当然だと思います。
以上が今回のニュースで感じたことです。
また他にも気になるニュースがあればご紹介しようと思います。