司法書士は、不動産業者さんとの付き合いが多い業種です。
そのつながりで、色々なトラブルを抱えたお客様のご紹介をいただくケースがあります。
基本的には、トラブルが「紛争」の状態までいってしまうと司法書士ではなく、弁護士が代理人として動くしかないのですが、まだ紛争にはなっておらず、「こういう場合はどうすればいいのか」という段階での質問・ご相談が非常に多いです。
よくあるのはやはり、家賃・管理費等の滞納問題と、近隣トラブルに関するものです。
家賃滞納の問題であれば、司法書士は滞納額によっては代理人として滞納額を請求することもできます。
ただ、問題は近隣トラブルのケースです。
例えば、
・隣の家が多数の猫を飼っており、異臭がする。
・長年、隣が空き家になっており、崩れてきそうで怖い。
・隣の家の木が、こちらの敷地に越境してきている。
・騒音問題。
等々、こういったお悩みを抱えている方は多くいらっしゃるようです。
これらの問題は、「まずどこへ相談すればいいのか」「話し合いができない場合はどうすればいいのか」「費用はこちらが負担するしかないのか」
このような疑問を当事者様は持たれています。
相談先としては、
・管理組合や町内会
・市区町村の生活課
・警察
・弁護士
等が第一に考えられますが、いきなり弁護士・警察へとなると、穏便な解決はほぼ不可能になり、裁判で白黒はっきりという流れになってしまうことが多いです。
仮にそれで近隣トラブルが解決しても、新たな火種となるケースもあり、根本的な解決にはなっていないこともあるのです。
では、どうすればいいのかというと、例えば、管理組合等へ相談する場合に、案件毎の解決策を提案するという方法があります。
私の元に相談に訪れた方に、私は、こういったケースであれば、「3つ一般的な解決方法があり・・・・」という形で回答をしています。
1つの回答にしない理由としては、やはり司法書士は代理人ではない以上、手続きを今後選択していくのは依頼者様というところもあります。
しかし、それ以上に、相手を知っているのは依頼者様というところが大きいです。
相手のことを考えて、どの選択肢が適切かを考えるプロセスが問題解決の第一歩なのです。
「結局司法書士は解決そのものはできないのか」と思われる方もおられるでしょう。
ただ、当事者間で解決できれば、今後トラブルが再燃する可能性を下げられます。
あくまで「身近な街の法律家」というスタンスで、知識を上手く利用していただければと思います。
当事務所では、こういった相談業務も無料相談の形式で行っております。
もし何か疑問、お悩みがある方は是非当事務所までご連絡ください。